水害対策
本日9月1日は防災の日です。
101年前の1923(大正12)年、関東大震災が起きた日に由来し、1960(昭和35)年に制定されたそうです。
今回の台風10号は神奈川県にも大きな被害をもたらしました。
近年は、集中豪雨が増えて、河川や下水道の排水能力を超えてしまい、道路や土地に浸水する頻度が多くなったように感じています。
これは、土地や道路をコンクリートやアスファルトなど、水を通さない舗装にしていることとにより、雨水が地面に浸透せず、下水管を通して河川に短時間で流れ込むことが大きな原因です。
道路舗装や下水管の整備は私たちの生活に必要なものですし、無くすわけにもいきません。
そこで、私たちができる対策とは何があるか考えてみました。
まずは自分の住んでいる土地にどのような災害リスクがあるのかを知ることが重要です。
ハザードマップは各市町村で作成・公開していますので、チェックしてみてください。
以下のURLから見られます。
洪水・津波・土砂災害・火山などがあります。
これから、住宅を建てようという方は必ずチェックしてください
日本に住む以上、地震や台風から逃げることはできません。
しかし、被害を受けにくい土地を選ぶことはできます。
とはいえ、全てのリスクを避けることは難しいので、選ぶ土地にどのようなリスクがあるのかを調べて対策することが大切です。
それでは、選ぶ土地に水害リスクがある場合、対策として何ができるのかを考えてみましょう。
まず、1つ目は地域の水害を減らすために、敷地をなるべく、水が染み込むもので仕上げること。
コンクリートは駐車スペースの必要最小限にする。
アプローチは敷材の目地を設け、少しでも水を浸透させる。
建物外周は防草シート敷設の上、砂利を敷く。
などが考えられます。
雑草の処理など、確かに大変なのです・・・
分かります。
私も雑草抜くのはイヤです。
でも、敷地に降った雨水をなるべく敷地内で処理する(浸透させる)ことが大切です。
地域住民が協力すれば、地域の水害は減らせると思います。
植栽スペースを設けて楽しむこともできますし、いかがでしょうか。
次に、前面道路が浸水してしまった場合でも自宅の被害を減らすため、敷地を道路より高くすること。
どれくらい上げるかは、周囲の敷地との関係、アプローチや駐車スペースの高低差の処理方法と併せて検討します。
高低差は階段やスロープで処理しますが、安全に上がれる高さ・奥行きにしましょう。
手摺が必要かどうかも検討しましょう。
最後、3つ目。
それでも水害にあってしまった場合の対策です。
基礎の高さを設計GLから45cmにする。
水害が想定される地域ですと、火災保険の水災補償をつけると思います。
水災補償の要件として、
「床上浸水または地盤面から45㎝を超える浸水による損害を受けた」
というものが一般的です。
※保険会社によって異なりますので、ご加入前に確認することをおすすめします
通常、基礎は40cmで、地盤面から床上までは56cmです。
つまり、45cmに満たない浸水の場合、補償はないのです。
床下浸水した場合、排水や断熱材・防蟻処理などの更新が必要になる場合があります。
これらの費用が補償されるかどうかも確認することをおすすめします。
以下、水災補償の要件です。
詳しくは、以下のURLをご覧ください。
災害は必ず起きるものです。
まずはリスクを避けること。
避けられない場合は、被害を減らす対策をすること。
被災した場合の費用を少なくすること。
このような災害対策も考えながら、家づくりに取り組んでいただけると幸いです。