お風呂周りの断熱リフォーム実例
- すまい環境設計株式会社
- 6月28日
- 読了時間: 3分
更新日:7月8日
お風呂のリフォームを考える時は、一緒に断熱工事も検討しましょう。
最近のユニットバスはオプションで断熱仕様も選べる商品もあります。
それも良いですが、私たちは建物(躯体)の断熱リフォームもおすすめします。
浴室の改修工事は躯体の断熱改修のチャンスなのです。
下の図はヒートショック発生のメカニズムです。

寒い冬の日を想像してみてください。
暖房が効いたリビングから、寒い廊下に出て、脱衣室で裸になり、浴室に入ります。
この時、血管は体温を失わないように細く縮みますので、血圧が上昇します。
暖かい湯舟につかると、今度は血管が広がり、血圧が下がります。
このような血圧の急激な変動により、心筋梗塞や脳卒中、意識障害などが発生し、浴槽内で溺れてしまうことがあります。
ヒートショックの予防としては、入浴前に脱衣室と浴室を暖かくすることが重要です。
住宅内の最低温度を18℃以上にすることをWHOは推奨しています。
既存のお風呂を撤去するときは、基礎・外壁・間仕切り壁の断熱リフォームのチャンス。
そして、窓の断熱性能も高めて暖かいお風呂にしましょう。
できるなら、お風呂とつながっている脱衣室も断熱リフォームされることを強くおすすめします。
お年寄りはもちろん、お子さんにも、お子さんをお風呂に入れている方にも優しい環境にしませんか?
こちらの住宅は2004年新築の木造2階建て住宅です。
浴室は1階にあります。
下の写真は、ユニットバスを撤去した状況です。
基礎は断熱されてなく、基礎パッキンを通じて屋外と床下から外気が流入する状態です。
こちらの現場は施主様が隙間をある程度リカバリーされていました
基礎の壁を断熱材で覆い、隙間の処理を行いました。
耐震診断の結果、耐力壁も不足していたので、耐力壁を新設しています。


こちらは間仕切り壁の状況です。
間仕切り壁には断熱材が施工されていました。
周囲の天井裏からの空気の出入りを抑える気流止めの役割を果たすものです。
が、電気配線の貫通部周囲の処理がされておらず、気流止めにはなっていない状況でした。
グラスウールを充填し、気密処理を行いました。



室内側の間仕切り壁はグラスウールを充填し、気流止めとし、気密工事も実施しています。
外壁側は、配管やスジカイ等で隙間ができやすい状況だったので、セルロースファイバーを吹き込んでいます。



いまは暑い時期ですが、今年の冬は快適に過ごしていただけることを期待しています。
浴室リフォームは、断熱性・気密性向上のチャンスですよ。