耐久性能について
- すまい環境設計株式会社

- 1月3日
- 読了時間: 3分
以前のブログ(2025年1月5日)に、「躯体性能が大事」ということを書きました。
躯体性能は、快適に安心して暮らせる住宅に必要な性能です。
・耐震性能
・断熱性能
・気密性能
・耐久性能
の4つに分けられます。
前回、前々回で「耐震性能」について書きました。
「断熱性能」「気密性能」を飛ばして、今回は「耐久性能」について書きます。
「耐久性能」は、「耐震性能」「断熱性能」「気密性能」を長持ちさせる性能です。
以下の図は住宅性能表示制度のイメージですが、「耐久性能」は以下の2項目が該当します。
・劣化の軽減
・維持管理・更新への配慮

いずれも3段階で評価され、等級3が最高です。
しかし、等級3だから安心、というわけではありません。
劣化対策等級(構造躯体等)では、維持管理をしながら3世代使用できるのが、等級3です。
この「維持管理をしながら」が曲者で、メンテナンスの間隔が短くてもOKなのです。
判定基準は「構造躯体を腐朽やシロアリからどう守るか」かに特化しています。
メンテナンスが前提であり、「点検や補修が容易にできる対策が講じられているか」を重視しています。
使用材料も最低基準(JIS等)をクリアしていれば、評価は「等級3」にできます。
当社はこれでは、不十分と考えています。
建築費(イニシャルコスト)が少し多くかかっても、維持管理費(ランニングコスト)を抑えられる安心して長く暮らせる家をつくるべきだと考えています。
例えば、シロアリ対策について。
「外壁の軸組材(地面から1m)と土台材」には「薬剤処理」を行うことが等級3の要件になっています。
一般的に使われる薬剤は「ネオニコチノイド系」「合成ピレスロイド系」等が主流です。
これらの有効期間(保証期間)は5年に設定されており、5年後には効果がなくなるということです。
そのため、5年毎に再処理を行う必要があり、その都度、費用が発生します。
ここで考えていただきたいのが、シロアリ対策を行う箇所です。
さきほど、「外壁の軸組材(地面から1m)と土台材」と書きました。
ここは再処理できるのでしょうか?
「外壁の軸組材」は、外壁材と室内側の壁に隠れているので、壁を壊さない限り、再処理できません。
「土台」は床断熱の場合、断熱材に隠れてしまうので、やはり再処理できません。
基礎断熱の場合は、側面のみ再処理可能です。
つまり、5年で効果がなくなる処理方法でも、3世代使用できる「等級3」の評価を受けられるのです。
建築主が内容を理解して、判断したのなら良いと思います。
しかし、そうではないことが多いのではないでしょうか?
別の方法として、「ホウ酸」による防蟻処理があります。
以下、ホウ酸による防蟻処理のメリットとデメリットを挙げます。
【メリット】
・効果が半永久的に持続するので、再処理不要
・メンテナンスコストを異常がないかの点検費のみに抑えられる
・人間、ペットにも安全
【デメリット】
・施工費が高い
・水に溶けるので、工事中の雨掛かり、施工完了後の雨漏れを防ぐ必要がある
・即効性、忌避性がない(食べて体内に取り込むと死ぬ)
薬剤、ホウ酸どちらでも、劣化の軽減の等級3は取れます。
ただ、建築主として、このようなことも知ったうえで選択することも必要だと思うのですが、いかがでしょうか。




